五條市新町通へ

3日前まですっかり忘れていて、家内からお叱りを受けたのですが、一昨日は結婚記念日でした。
よくまあ、22年も我慢してくれたと思います。
今日、明日と遅めの夏休みを取りましたので、娘を幼稚園に送り出したあと、罪滅ぼし?で家内と2人で久々のドライブとなりました。
行き先は、五條市新町通り。以前「餅商一ツ橋」の饅頭を買いに私が娘と行った古い家並みの残る町です。
「まちなみ伝承館」にクルマを止めて外に出ると、猛暑の大阪よりも少し涼しいと感じました。「一ツ橋」で焼餅を6つ買ったあと、今回は、通りの西にある「山田旅館」に行きました。
玄関の戸は開いていましたが、平日のためかお客さんはいません。「ごめんください」と言うと中から女将さんが出てこられました。営業しているのか不安で、「喫茶店は営業されていますか?」と訊くと「どうぞ、どうぞ」と旅館の入り口の「見せの間」に通していただきました。
アイスコーヒーを注文しただけなのですが、女将さんとすっかり1時間近く話し込んでしまいました。
江戸時代後期に建てられたこと、風格のある重厚な木材を使っていること、吉野川を利用した筏による材木取引の商談の場に使われたこと、伊勢湾台風吉野川が氾濫し大変な被害を受けたこと、一時体調を崩されて旅館は休業していたが最近は営業を再開したこと、映画「花影」のロケで使われたこと……
さらに女将さんはパッチワークや手芸をされていて、家内と話があい、奥の部屋まで通されて、作品を見せていただきました。
アットホームな旅館と女将さんで、気がつくとお昼前。ドラ息子が家で待っているので、お礼を言って、帰路につきました。
「一ツ橋」のご夫婦も「山田旅館」の女将さんも、私たちの日常にはなかなかおられないような暖かくて、優しい方々です。この新町通を訪れるたび、ほっとします。