読み聞かせ

40数年前に母に買ってもらった本がある。講談社の「世界童話文学全集」のアメリカ童話集だ。
引越しのたび、捨てようかと思いつつ、なぜか手放すことができなかった。
子どものときは、第一話の「オズのまほうつかい」しか読まなかったと思う。そのうち話の内容をすっかり忘れてしまい、少女がつむじ風で遠いところに飛ばされ、苦労してカンサスに戻るということぐらいしか覚えていなかった。
このところ娘が寝る前に本を読んでとせがむので、それならとこの「オズのまほうつかい」を少しずつ読み聞かせることにした。最初は退屈だったようだが、終わりに近づくにつれ、「これからどうなるの?」と聞いてくるので興味を持つようになったようだ。
でも読むほうは大変。最近は聖書や六法のように小さな文字はメガネをはずさないと読めない。子ども向けの童話集だから、文字は大きいが、それでもメガネがあるとしんどい。しかもひらがなが多くて読みにくい。
でも、音読は絶対にいい。頭がすっきりするうえ、声の調子で体調もわかるのでお勧めだ。
うろ覚えの内容もすっかり思い出したし、引き続き他の童話を読んでいる。
娘はそのうち寝るし、音読は自分のためにいいので、読み聞かせは当分続きそうだ。