よく「目からうろこが落ちる」といった言葉を耳にする。しかし、落ちるのは、「うろこのようなもの」であって「うろこ」ではない。それはともかく、その意味は、「あることがきっかけになって、迷いから覚めたり、物事の本質がわかるようになる」ということだが、この不思議な言葉は、新約聖書「使徒の働き」の『するとただちに、サウロの目からうろこのようなものが落ちて、目が見えるようになった。』から来ている。
「うろこのようなもの」とは、真実を見ないために目を覆うもののたとえ、ということ。身近に使われている言葉が、実は聖書から来ているということはよくあるのである。
